日田商工会議所 平成30年度事業概要

 わが国経済は、アベノミクスの推進により、昨年雇用・所得環境の改善が続いている中で、緩やかな回復基調が続きました。海外経済が回復し、輸出や生産の持ち直しが続くとともに、個人消費や民間設備投資が持ち直すなど民需が改善し、経済の好循環が実現しつつありました。また、平成30年度においても、海外経済の回復が続くと予想されており、『経済再生なくして財政健全化なし』を基本とした政策効果もあいまって、雇用・所得環境の改善が続き、経済の好環境が引き続き進展する中、民需を中心とした景気回復が見込まれている。然しながら、世界各国の動きによる先行き不透明感も大きくなっており、国内においても人手不足の問題や経営者の高齢化に伴う後継者問題、地方経済の疲弊など取り組まなければならない問題が多くあります。当日田地域では、一昨年の地震災害に続き昨年7月の豪雨災害と自然災害により地域経済に大きな影響があり、未だその景気回復感は感じられていません。

このような状況下において、地域総合経済団体である日田商工会議所としても、日田市を元気にすべく、持続する地域づくりの実現や地域活性化を目指し、行政をはじめ地域住民や関係諸機関との連携を図りながら地域ぐるみで支援する体制を築き、「会員のための商工会議所」、「身近な商工会議所」、「なくてはならない商工会議所」として次の重点項目を基本方針とした事業活動を積極果敢に推進する。

◆平成30年度スローガン

『目を外に向けよう!』

平成30年度 重点方針

1.経営力向上への経営支援の充実
金融機関、ビジネスサポートセンター、大分県事業引継ぎ支援センターなどの関係機関と連携し、会員企業の経営支援や事業継承支援を充実する
2.交流人口の拡大
日本遺産認定の咸宜園、ユネスコ無形文化遺産登録の日田祇園曳山行事などの文化遺産や地域資源を広く情報発信し、交流人口を増やす仕組みづくりに取り込むとともに、日田観光の中核となりうる日田陣屋の復元に向けた活動を行う
3.元気の輪を広げる
市内の元気企業ネットワークを構築・強化し元気企業の輪を広げ、企業の若年者雇用の環境整備に繋げる
4.ネットワークを活用してマーケットを広く捉える
日田市内企業や物産・製品などの情報をネットワークで域内外に発信し、販路拡大につながるシステム構築に取り組む。さらにバーチャル市民構想を実現する

《重点方針実現のための方策》

◎重点方針 1.経営指導の充実

【方策①】小規模企業への経営支援事業の推進
地域経済の活力向上と雇用の維持・創出を担っている小規模事業者の経営改善を推進するため、国・県並びに市及び関係機関と連携を図り、経営指導員等が中心となり経営支援事業を強力に推進する。

①金融機関との懇談会の開催(金融税務委員会)
②日田ビジネスサポートセンターとの連携による経営指導の強化
③小規模企業経営者の高齢化などによる円滑な事業承継に対応するため、大分県事業引
継ぎ支援センターとの連携による定例相談日の設置(商業振興特別委員会)
④経営発達支援計画等に基づく小規模企業の経営力向上支援
⑤小規模企業の継続的な事業発展のための諸施策や諸制度の啓蒙・普及・活用促進
⑥経営に関する知識や技術の習得及び金融、税制に関する講習会や研修会等の開催(金融税
務委員会)
⑦関係機関との連携による創業相談及び創業講座の開催
⑧経営革新に対する支援や新技術・新商品開発、地域資源を活用した販路開拓・拡大等を円
滑に推進するためミラサポ等の専門家派遣の活用
⑨消費税率引上げ(H31.10予定)に伴う軽減税率導入に対する指導及び支援
⑩無担保・無保証人制度のマル経資金をはじめとする国・県・市の融資制度の利用促進
⑪相談指導の強化を図るため各地区移動相談所の開設や各種専門員による定例相談会の実施
⑫商店街活性化に関する事業への支援
⑬景気動向等の調査事業の充実
⑭日田市との連携による中小企業緊急経営相談所の継続設置
⑮職員の専門的指導能力向上のため、関係機関の研修会への積極的な参加

【方策②】会員企業サービスの充実
会員企業の経営者及びその家族や従業員の福利厚生、健康促進を目的とした各種制度の普及と加入推進を図る。また、会員交流事業や共済加入者還元事業、従業員表彰制度の活用促進、セミナー等の情報提供を含め会員サービスの充実を図る。

①会員交流事業の実施(企画広報委員会)
②商工従業員の永年勤続・優良従業員表彰の実施
③事業主(小規模企業共済制度)や従業員(特定退職金共済制度・中小企業退職金
共済制度)の退職金や経営セーフティ共済(倒産防止共済)制度等の普及推進
④会員事業所への生命共済制度の加入推進と加入者還元事業の実施
⑤会員事業所の業務災害補償プランの加入推進
⑥会員休業補償プランの加入推進
⑦PL保険制度や個人情報漏えい保険制度に加えビジネス総合保険制度の普及推進
⑧容器包装リサイクル事業の推進
⑨貿易関係証明発行事業の推進
⑩JANコード(バーコード)事業の推進
⑪最先端ガン診断装置「PET」による検診の利用促進

◎重点方針 2.交流人口の拡大

【方策①】観光振興対策の推進
日田市の歴史や文化、産業、自然を活かしたまちづくりを推進する。昨年ユネスコ無形文化遺産登録された日田祇園曳山行事をはじめとする日田の地域資源である文化遺産などの活用や伝統ある町並みの整備保存など行い、付加価値の高い地域観光産業の創出を目指す。また、観光地の受け皿づくりとして観光関係者の接客サービスの向上、住民意識の高揚、観光客受け入れの環境整備促進などについても支援を行う。併せて、各業界・団体の会議や交流事業、スポーツ大会等を誘致するコンベンション事業や、現在行っている咸宜園の世界遺産登録に向けた取り組みや日本遺産認定に伴うICT(情報通信技術)を活用した取り組みなどの事業に対し協力支援するなど、行政や関係諸機関と連携を図りながら観光振興対策を推進する。

①日田祇音山鉾集団顔見世の企画刷新への検討(観光委員会)
②観光客への対応に向けWi-Fiや街歩きアプリの整備への取り組み(企画広
報・観光・情報化特別委員会)
③核となる観光施設「日田陣屋」の復元にむけた取り組み(地域開発委員会)
④観光スポットルートの企画・検討(交通サービス振興特別委員会)
⑤九州商工会議所連合会が設立した観光委員会への積極的な参加
⑥咸宜園の「世界遺産登録」に向けた取り組み及び日本遺産認定に伴う事業支援
⑦全国商工会議所観光振興大会への参加(観光交通振興特別委員会)
⑧町並み整備保存の推進と産業観光の創出への取り組み
⑨コンベンション誘致事業の協力支援
⑩三隈川の水質環境改善への取り組み
⑪まつりイベントの充実と積極的な参画

◎重点方針 3.元気の輪を広げる

【方策①】元気企業及び行政機関、関係諸団体等との連携強化
日田市内の元気企業や行政機関をはじめ各界・各層の関係諸団体と緊密な連携を図るとともに、同一行政区内の日田地区商工会とも連携を密にし、日田地域経済活力向上のため官民一体となった地域振興対策並びに活性化対策を積極的に推進する。

①常議員会での講話を通して元気企業との情報交換
②九州商工会議所連合会通常会員総会の開催
③日田市振興懇談会の開催
④日田市議会並びに行政幹部との連携
⑤日田市医師会との連携
⑥記者クラブとの連携
⑦女性会並びに青年部との連携
⑧日田地区商工会との連携
⑨誘致企業等との連携
⑩各種業界団体等との連携
⑪新年互礼会の実施(企画広報委員会)

【方策②】組織強化と財政基盤の確立
組織率強化のための会員増強運動や、各種共済制度の加入推進に努めることで収入の増を図り、財政基盤の確立・強化を図る。
①会員増強の推進(総務財政委員会)
②会員事業所への各種共済制度の加入推進
③策定したビジョンに対する取り組み

◎重点方針 4.ネットワークを活用してマーケットを広げる

【方策①】地域産業の振興
地産地消・地業地商、地産他消を推進するため行政や関係諸機関等と連携し、地元事業者や地元商店の利用促進を図る。リアル、バーチャル日田市民のネットワークを活かして地場企業のビジネスチャンスに繋げる事業活動を展開し、販路開拓・情報発信等に対する支援を行う。また、若者の地元就職と定住意識の促進、地場企業の掘り起こしや技術の改善、地域資源を活用した新商品の開発やブランド化と販路開拓、情報発信等の支援をすることで、新たな産業や商品の創造を促進して日田地域の振興と産業の活性化を図る。

①日田市出身のふるさと日田市民のネットワークを活かした販路開拓事業への取り組み
②公共事業の地場企業への優先的発注や活用の推進
③日田市工業連合会の活動への支援
④日田材需要拡大事業の支援
⑤日田市中小企業振興基本条例に対する中小企業支援団体としての責務
⑥物産展の実施・支援
⑦交流プラザ日田(異業種交流事業)への協力支援

【方策②】情報機能の充実・強化と情報の収集
情報化社会の変化に対応するため、情報機能の充実と強化を図るとともに、地域経済の動向を把握するため景気動向調査などを実施する。また、会員企業の情報化への要請に応えるため、情報化委員会を中心に先進的な情報化事例の研究、諸情報の収集、セミナー等を実施する。

①情報化事例の研究とセミナーの開催(情報化特別委員会)
②ICT(情報通信技術)を活用した地域情報の発信・推進
③空き店舗情報の収集・発信
④LOBO(早期景気観測)調査の実施
⑤預金、貸金調査の実施
⑥商工ニュース編集と全戸配布の実施(企画広報委員会)
⑦ホームページの見直しと情報提供の推進(情報化特別委員会)
⑧ユーザー協会との連携

【取り組むべき課題】

【課題①】意見・建議活動の推進
意見建議活動は、商工会議所の最も重要な使命の一つである。日本商工会議所、九州商工会議所連合会並びに大分県商工会議所連合会や近隣商工会との協調連携を一層強化して総合的意見建議活動を展開する。
また、部会や委員会活動を通し、中小企業対策の推進、交通体系等の整備、地域づくりの推進などさまざまな諸問題について協議検討を行い、適宜適切な政策提言活動を積極的に行う。
①「地産地消」「地業地商」「地産他消」の推進への提言
②景気対策や経済活性化対策への提言
③中津日田地域高規格道路の早期整備促進への提言
④国・県道の整備促進と国道212号線の早期整備促進への提言
⑤都市計画道路並びに生活関連道路の整備促進への提言
⑥観光振興や街づくり対策への提言
⑦企業誘致の推進への提言
⑧三隈川清流復活への推進提言

【課題②】 中心市街地活性化の推進
中心市街地活性化のため、行政や市民、関係諸機関と連携し、商店街連合会や各商店街の事業活動に対し積極的な支援を行う。また、昨年実施した事業承継調査結果から見えてきた後継者問題の解決にむけた取り組みや街づくりに係る提言を行うなど魅力的な商店街づくりを推進する。

①駅前大型店(サンリブ日田店)跡地問題検討協議会の開催(商業振興特別委員会)
②商店街空き店舗情報の発信によるテナント誘致促進
③商店街連合会や商店街の事業活動への支援
④中心市街地活性化事業への提言と支援
⑤まちづくり団体の活動への支援
⑥事業承継セミナーの開催(商業振興特別委員会)
⑦各種調査(商店街通行量調査、空き店舗調査、消費者購買行動調査)事業の実施

【課題③】人材育成対策の推進
産業界における人材育成を促進するとともに、企業後継者の育成にも努める。また、各種技能・技術の向上を図るための各種技能検定試験、各種講習会の実施、日田QC研究会の活動や技能大会を支援し、従業員の資質向上を促進する。併せて、観光業における人材育成として、外国人観光客への接客と観光PR等に対応可能な語学習得への支援活動を推進する。

①新入従業員研修会の開催
②経済セミナーや経営講習会等の開催
③珠算、簿記、販売士、福祉住環境コーディネーター、カラーコーディネーター等
各種検定試験の実施とネット検定試験の推進
④日田地域技能士会開催の技能大会への支援
⑤日田QC研究会への支援
⑥外国人観光客への対応可能な語学習得への支援
⑦商工会議所女性会、商工会議所青年部の育成

【課題④】雇用対策の推進と労働環境整備の促進
企業誘致や産業の育成、地元企業の雇用促進等により雇用機会の創出を図り、若者が安心して就業し地域に定住する環境整備を促進する。また、ジョブカフェおおいた事業による若年者の就業支援や、雇用機会増大への取り組みを行うなど、雇用創出に向け関係団体と連携し、雇用の安定に一層の充実と促進を図る。

①日田地区雇用協議会への支援
②「ひた・くす合同企業説明会」や「企業合同面談交流会」の開催
③ハローワークとの連携による雇用の促進
④ジョブカフェおおいたへの支援
⑤労務セミナーの開催(労務委員会)
⑥定年延長や再雇用制度による高年齢者の雇用安定の推進
⑦障がい者雇用の推進
⑧地元企業への雇用対策の推進(企業ガイドの発刊)

【課題⑤】地域間交流の推進
 関係諸機関との連携を密にし、広域経済圏の商工業発展と併せて地域間交流の促進に努め、地域経済の活性化を図る。

①中九州広域商工振興連絡協議会との連携による物産展の開催
②日田地域経済活性化協議会との連携